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「停電に備えて発電機が欲しい。カセットボンベで動くタイプが良さそうだけど、種類が多くてどれを選べばいいかわからない……」——そんな悩みはありませんか?
この記事では、元消防士の私が、2026年9月8日時点の実売価格と公式スペックを1機種ずつ確認したうえで、カセットガス発電機の主要4機種を正直に比較します。
私は消防の現場で20年、災害対応にあたってきました。停電対策の電源選びは「カタログの最大値」ではなく「災害時に本当に使えるか」で判断すべきだと考えています。
読み終わる頃には、あなたの家庭に合う1台がどれか、理由まで含めてはっきり分かります。
✅ 先に結論
停電対策でポータブル電源と組み合わせるなら、EENOUR GS2000i-B(定格1.5kVA・実売約8.5万円)が私の結論です。
理由はただ一つ。今回比較した中で、ポータブル電源(EcoFlow DELTA 2)を現実的な速度で充電できる出力を持つのはこの1台だけだからです。キャンプでの軽さ重視ならGS900i-B、ブランドの安心感重視ならホンダのエネポが候補になります。
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カセットガス発電機おすすめ4機種の比較表
今回は、通販や家電量販店で実際に買える主要4機種を比較します。数値はすべて各メーカー公式サイトの仕様、価格は2026年9月8日に私が各公式サイトで再確認した実売の目安です(EENOURはセール価格)。
| 機種 | 定格出力 | 連続運転 | 重量 | 実売目安 | 使うボンベ |
|---|---|---|---|---|---|
| EENOUR GS2000i-B | 1.5kVA | 約45〜75分 | 16.0kg | 約8.5万円 | 市販のCB缶 |
| EENOUR GS900i-B | 0.7kVA | 約40分/1缶 | 約9.4kg | 約4.8万円 | 市販のCB缶 |
| ホンダ エネポ EU9iGB | 0.9kVA | 約1.1〜2.2時間 | 19.5kg | 約9.8万〜13.1万円 | 推奨は専用のTOHO缶 |
| ナカトミ EIGG-600D | 0.6kVA | 約1〜1.5時間 | ― | 約3.9万円 | 市販のCB缶 |
※連続運転時間は負荷条件で大きく変わります(各社公式値)。ナカトミの重量は公式仕様で確認できた範囲に含まれていないため記載していません。
元消防士が見る「選び方」の3基準
基準1:出力は「何を動かしたいか」から逆算する
発電機選びで一番多い失敗が、「安さで選んだら、動かしたい家電が動かなかった」というパターンです。
- スマホ・照明・扇風機だけ → 0.6〜0.7kVAで足ります
- 炊飯器・電子レンジなど熱もの家電 → 1.5kVA級が必要です
- ポータブル電源を充電しながら使う → 1.5kVA級が必要です(この使い方が防災では最重要。理由は後述します)
基準2:ボンベの「縛り」を確認する
意外と見落とされますが、機種によって使えるカセットボンベの条件が違います。エネポの推奨ボンベは東邦金属工業の専用品(TOHOシャトル/TOHOゴールド)、ヤマハのEF900iSGB2は「イワタニカセットガス」の指定があります。一方、EENOURの各機種は市販のCB缶が使えます。
災害時は「いつものボンベ」が手に入るとは限りません。スーパーやコンビニで買える市販CB缶がそのまま使えるかは、防災用途では出力と同じくらい重要な基準です。
基準3:重さと使用温度
発電機は屋外専用です。つまり「停電のたびに屋外へ運ぶ」機械です。20kg近い機種を毎回運べるか、体力面も含めて現実的に考えてください。また、カセットガスは低温に弱く、多くの機種は使用温度の下限が5℃です。エネポには別売の低温使用キットがあります。寒冷地の方は購入前に必ず確認してください。
ボンベに縛りがあるなんて知らなかった!災害のときに専用ボンベが売り切れてたら困るよね。
そこが盲点です。現場で20年見てきた経験から言うと、災害時の物資は「どこでも買える規格品」が最後まで手に入りやすいです。電池なら単3、ボンベなら市販のCB缶。備えは汎用品に寄せるのが鉄則です。
4機種の正直な寸評
EENOUR GS2000i-B|ポタ電と組む防災用途の本命
定格1.5kVAはこの価格帯では頭ひとつ抜けています。EcoFlow DELTA 2のAC急速充電(最大1200W)を受け止められる出力があり、「屋外で発電機を回し、室内のポータブル電源に電気を貯める」という長期停電の王道運用がこの1台で成立します。重量16.0kgはエネポより3.5kg軽く、騒音は公式値59dB(7m地点)です。
弱点も正直に書きます。連続運転は約45〜75分とガソリン機より短く、ボンベ交換の手間はかかります。ブランドの知名度もホンダには及びません。デメリットを詳しく知りたい方は、こちらの記事で7つ全部並べています。
関連記事【元消防士】カセットガス発電機のデメリット7つ|EENOUR
EENOUR GS900i-B|約9.4kgの軽さが正義
約9.4kgは今回の4機種で断トツに軽く、実売も約4.8万円と手頃です。スマホ充電・照明・扇風機までなら十分で、女性でも持ち運びやすい重さです。ただし0.7kVAではポータブル電源の急速充電や熱もの家電は無理です。「ソロキャンプ兼、最低限の備え」という位置づけなら良い選択です。
ホンダ エネポ EU9iGB|ブランドと連続運転時間で選ぶなら
連続約1.1〜2.2時間という運転時間と、ホンダの信頼性・全国のサービス網は本物です。迷ったらエネポ、という選び方は間違いではありません。気になるのは、19.5kgという重さ、実売が約9.8万円からと高めなこと、そして推奨ボンベが専用品(TOHO缶)であることです。0.9kVAという出力も、ポータブル電源の急速充電にはひと息足りません。
ナカトミ EIGG-600D|最安だが割り切りが必要
実売約3.9万円は魅力ですが、定格0.6kVAでできることは限られます。通販サイトのレビュー評価も高いとは言えません(2026年8月時点のAmazonで星3.4)。「まず1台、最低限の電源を」という割り切りができる方向けです。
そのほかの選択肢(工進・ヤマハ)
国産メーカーでは、工進のGV-9ig(0.9kVA)が「JIA認証のカセットボンベならメーカーを問わず使える」柔軟さと、国土交通省の超低騒音型建設機械指定を取っている点で光ります。ヤマハのEF900iSGB2はイワタニ缶指定・実売約11万円で、ホンダと同じ「ブランド重視」の選択肢です。
エネポとEENOURで迷ったら
検索でも「エネポか、EENOURか」で迷う方が多いので、私の判断基準をそのまま書きます。
- ブランドの安心感・修理ネットワーク・長い連続運転を最優先するなら → エネポ
- 停電対策としての実力(ポタ電充電)・軽さ・価格・ボンベの汎用性を取るなら → GS2000i-B
防災が目的なら、私はGS2000i-Bを選びます。理由は次の章のとおり、発電機単体では夜の停電を静かに乗り切れないからです。
発電機は「ポータブル電源とセット」で真価を発揮する
ここがこの記事で一番伝えたいことです。発電機は屋外専用で、夜間は騒音の問題もあり回し続けられません。一方、ポータブル電源は静かで室内で使えますが、容量には限りがあります。
だから正解は「昼に発電機でポータブル電源を充電し、夜は室内で静かにポータブル電源を使う」という役割分担です。カセットボンベは長期保存できるので、ボンベの備蓄がそのまま「電気の備蓄」になります。具体的な組み合わせ方と必要なボンベの本数は、こちらで詳しく解説しています。
関連記事【最強の停電対策】カセットガス発電機×EcoFlow DELTA 2
安全に使うための絶対ルール(元消防士から)
⚠ 発電機は屋内使用厳禁です
発電機の排気には一酸化炭素が含まれます。無色無臭で、室内では短時間で命に関わる濃度に達します。消費者庁や経済産業省が繰り返し警告している、実際に死亡事故が起きている使い方です。
- 使うのは必ず屋外。車庫・ベランダ・窓のすぐ外もNGです
- 室内へは延長コードで電気だけを引き込みます
- 雨天時の使用は避けてください(感電・故障の原因になります)
また、カセットボンベは便利な反面、ためこみ方にもルールがあります。市町村の火災予防条例により、一定量を超える貯蔵には届出が必要です。家族分の備蓄本数の目安と保管場所のNGは、この記事にまとめています。
発電機って買ったら終わりじゃなくて、使い方と置き場所まで考えないといけないんだね。
その通りです。救急の現場では、善意の備えが事故につながる場面を何度も見ました。「屋外で回して、電気だけを室内に引く」——この一文だけは必ず覚えて帰ってください。
よくある質問
Q1. カセットボンベ1本でどのくらい使えますか?
機種と負荷によります。公式値では、GS900i-Bが1缶あたり約40分、GS2000i-Bが約45〜75分、エネポ(2本使用)が約1.1〜2.2時間です。いずれも「フルパワーだと短く、軽い負荷だと延びる」と考えてください。
Q2. ガソリン発電機とどちらがいいですか?
家庭の防災用途ならカセットガス式をおすすめします。ガソリンは劣化するうえ自宅での大量備蓄が難しく、災害時はスタンドに行列ができます。CB缶は長期保存でき、日常のカセットコンロと共用できるのが決定的な違いです。
Q3. 停電時にエアコンや電子レンジは動かせますか?
定格1.5kVAのGS2000i-Bなら、消費電力が定格内の家電は動かせます。ただしエアコンやモーター系の家電は起動時に大きな電力を要するため、実際に動くかは各家電の消費電力次第です。0.6〜0.9kVA機では熱もの家電はほぼ動かせません。
Q4. 音はどのくらいうるさいですか?
GS2000i-Bの公式値で59dB(7m地点)です。日常会話程度とされる音量ですが、深夜の住宅街では響きます。だからこそ「夜はポータブル電源に切り替える」運用をおすすめしています。
Q5. 使わないときの保管で気をつけることは?
ボンベは外して、直射日光の当たらない40℃未満の場所に保管してください。車内保管は夏場に高温になるためNGです。年に1回は試運転をして、いざという時に動かない事態を防ぎましょう。
まとめ:防災なら「1.5kVA×市販CB缶」が答え
- 防災用途の本命はEENOUR GS2000i-B(1.5kVA・16.0kg・実売約8.5万円)
- 軽さ最優先ならGS900i-B、ブランド重視ならエネポ
- ボンベは「市販CB缶が使えるか」を必ず確認する
- 発電機は屋外専用。夜はポータブル電源との役割分担で乗り切る
停電対策は「買って終わり」ではなく、ボンベの備蓄と使い方の練習までがセットです。読者のみなさんと一緒に、私も備えを進めていきます。
それではっ!