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▶ この記事の結論(元消防士・DELTA 2を2年使用)
- 目安の出し方は1つだけ。1,024Wh×0.8÷家電の消費電力(W)=使える時間(実際に使える容量は約820Wh)
- 得意なのは扇風機(DCなら丸1日以上)・電気毛布(2枚で一晩以上)・スマホ充電(約40〜55回)。消費電力が小さい家電ほど長くもちます
- 苦手なのは冷蔵庫(一晩が限界)・ホットプレート(強火で約40分)・エアコン(約1時間)。「1台で停電を丸ごと乗り切る」電源ではありません
- 2日以上の停電は、屋外のカセットガス発電機でDELTA 2を充電しながら使う役割分担が現実解です
「DELTA 2って、結局どの家電がどれだけ動くの?」——買う前も買った後も、いちばん多い疑問はこれです。扇風機・電気毛布・冷蔵庫・IH・ケトル・炊飯器・ホットプレート・スマホ・プロジェクター……。以前はこの疑問に、1機器ずつ別々の記事で答えていました。読みに来た方が何ページも行ったり来たりするのは不親切です。そこで15機器の目安をこの1ページにまとめ直しました。
数字はすべて同じ計算式で出しています。私が2年間、家と車中泊で使ってきた体感も添えますが、機種や気温で変わるので「目安」として読んでください。
1,024Whって言われても、扇風機が何時間なのか全然ピンとこない!
その通りです。だから「時間」と「回数」に直した早見表を先に出します。式は1つだけなので、表にない家電も自分で計算できますよ。
DELTA 2で動く家電 早見表(15機器)
計算の前提:実際に使える容量=1,024Wh×0.8=約820Wh。これを家電の消費電力(W)で割った時間、または1回あたりの電力量(Wh)で割った回数です。
| 家電 | 消費電力の目安 | DELTA 2での目安 | 詳しく |
|---|---|---|---|
| DC扇風機(中) | 20〜30W | 約27〜41時間 | 扇風機 |
| AC扇風機(家庭用) | 40〜50W | 約16〜20時間 | 扇風機 |
| 電気毛布 2枚・弱 | 約50W | 約16時間(1枚なら約33時間) | 電気毛布 |
| 冷蔵庫(家庭用) | 100〜150W | 約6〜8時間(一晩が限界) | 冷蔵庫 |
| 車中泊用エアコン | 500W前後 | 約1時間 | 別記事 |
| IH(900W級・強火) | 900W | 約55分(弱火なら約3〜4時間) | IH |
| 電気ケトル(1L沸騰) | 1回100〜130Wh | 約6〜8回(マグ1杯なら約27杯) | ケトル |
| 炊飯器(IH式・2合) | 1回200〜250Wh | 約3〜4回(マイコン式なら約4〜5回) | 炊飯器 |
| 電子レンジ(温め) | 約1,000W | 温め約20回 | 別記事 |
| ホットプレート(強火) | 1,200〜1,300W | 約40分(保温を挟めば約1〜1.5時間) | ホットプレート |
| ドライヤー | 約1,200W | 約40分 | 別記事 |
| スマートフォン | 1回15〜20Wh | 約41〜55回 | スマホ・PC |
| ノートPC | 1回60〜75Wh | 約11〜13回 | スマホ・PC |
| モバイルプロジェクター | 30〜60W | 約14〜27時間 | プロジェクター |
| ソーラー充電(110Wパネル) | — | 晴天で空→満充電に約10時間以上 | 別記事 |
※家電の消費電力は機種で大きく違います。本体や取扱説明書の「消費電力(W)」を、上の式に入れ直してください。冷蔵庫やエアコンは動き始めに電力が跳ねるので、実際は目安より短くなります。
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冷やす・温める家電(扇風機・電気毛布・冷蔵庫)
扇風機|DELTA 2がいちばん得意な家電
扇風機は消費電力が数十Wしかないので、DELTA 2との相性は全家電の中で最高です。DC扇風機(20〜30W)なら約27〜41時間、AC扇風機(40〜50W)でも約16〜20時間。一晩8時間は余裕でクリアします。
夏の車中泊では、私は夜にDC扇風機とスマホ充電くらいしか使いません。この程度なら本体のファンも回らず、朝になっても残量を気にしたことがありません。夏の停電で「エアコンが動かない」と嘆くより、確実に長く回る扇風機を主役にする。これが現実的で、いちばん体を守れる使い方です(暑さ対策の全体は停電でエアコンが止まったらにまとめています)。
電気毛布|2枚使いでも一晩以上
電気毛布は弱で20〜30W、強でも40〜60W。1枚・弱なら約33時間、敷き+掛けの2枚・弱でも約16時間もちます。就寝時は弱で十分暖かいので、2枚使いでも一晩(約8時間)を軽く超えます。
我が家の冬の備えは「掛け敷き兼用1枚+洗える敷き1枚」の2枚体制です。下から温めて上で包むと、体感がまるで違います。冬の停電で怖いのは寒さそのもので、暖房が止まった室内は数時間で体温を奪う温度まで下がります。電気毛布とDELTA 2があれば、家族を温め続けられます。
冷蔵庫|約6〜8時間=一晩が限界
家庭用冷蔵庫の消費電力は平均100〜150W。DELTA 2(無印1,024Wh)では約6〜8時間=一晩が限界です。メーカーの実演で冷蔵庫を長時間動かしているのは、容量2倍のDELTA 2 Maxや大容量機が中心で、無印で2日3日の停電は届きません。
コツは「開けない」こと。冷蔵庫はドアの開閉で消費電力が跳ね上がります。停電中は開けず、保冷剤を上段にまとめれば、電源が無くても冷蔵室の冷気は2〜3時間ほど保てます。食材を食べていいかの見極めは停電で冷蔵庫は何時間もつ?牛乳・肉・調味料の目安で解説しています。
調理家電(IH・ケトル・炊飯器・ホットプレート)
IH|900W級を選べば安定して動く
DELTA 2の定格出力は1,500W。一般的な据え置きIHは1,400〜1,500Wあり、ギリギリかX-Boost頼みになります。900W級の一人用IHを選べば定格内で安定して動き、強火で約55分、弱火(200〜300W)なら約3〜4時間使えます。X-Boostは便利ですが、IHでは電圧が落ちて火力が出ないことがあるので、最初から消費電力の小さいIHを選ぶのが正解です。
私が2年間、防災と普段の一人鍋の両方で使っているのがドリテックの一人用IH(900W)です。実際の料理は沸騰したら弱火にしたり火を止めたりと断続的なので、1食あたりの消費は表の数字よりずっと少なく済みます。
電気ケトル|満タンなら約6〜8回、マグ1杯なら約27杯
電気ケトルは1,000〜1,300Wと消費電力は大きいものの、沸くまでが短いので1回の電力量は小さめです。満タン1Lで100〜130Wh=約6〜8回、マグカップ1杯(250ml・約30Wh)なら約27杯。赤ちゃんのミルク用(200ml・70℃)なら約40回分です。
注意は1つ。電子レンジなど他の高出力家電と同時に使うと1,500Wを超えて止まります。お湯を沸かすときは単独で。私はIHと一緒に、平たく畳めるシリコンの1Lケトルを防災バッグに入れています。停電中のミルクの作り方は停電・災害で赤ちゃんのミルクはどうする?へ。
炊飯器|IH式で約3〜4回。でも「温める」ほうが省エネ
家庭用炊飯器はIH式で1,200〜1,400W、マイコン式で300〜500W。DELTA 2はX-Boostで最大1,900Wまで対応するので、どちらも動きます。2合炊きでIH式は1回200〜250Wh=約3〜4回、マイコン式は150〜200Wh=約4〜5回が目安です。早炊きモードを使うと消費を抑えられます。
ここで正直な裏ワザを。炊くより温めるほうが圧倒的に省エネで、パックご飯を電子レンジで2分温めると約30Wh=炊飯1回分の電力で7〜8食温められます。普段は炊飯、停電が長引きそうならパックご飯の温めに切り替える二段構えがおすすめです(電子レンジの目安はDELTA 2で電子レンジは使える?)。
ホットプレート|強火で約40分、焼肉1回分なら楽しめる
ホットプレートは加熱時1,200〜1,300Wと家電の中でもトップクラスに大きく、フルパワー連続なら約40分が目安です。ただし設定温度に達すると保温(200〜300W)に切り替わるので、「焼く+保温」を交互にする実際の焼肉なら約1〜1.5時間=家族4人の焼肉1回分は楽しめます。
長持ちのコツは、予熱を自宅で済ませる・ケトルやレンジと同時に使わない・食べるときは保温に落とす、の3つです。車中泊やキャンプの「ここぞ」の一皿には十分使えます。
充電・映す(スマホ/PC・プロジェクター・サブ電源)
スマホ・ノートPC|家族4人のスマホを10日分
スマホ1回の充電は15〜20Wh。DELTA 2なら約41〜55回、タブレット(約30Wh)は約27回、ノートPC(60〜75Wh)は約11〜13回充電できます。家族4人が毎日充電しても1日80Wh程度なので、10日分に相当します。
「ポータブル電源は大きい家電のため」と思われがちですが、災害時にいちばん効くのはこの小さな充電です。安否確認・避難情報・家族との連絡はすべてスマホ。停電が長引くほど「家族のスマホを切らさない」価値は大きくなります。
プロジェクター|車中泊の夜は映画7本分
モバイルプロジェクター(30〜60W)なら約14〜27時間=2時間の映画で7本以上、据え置き型(100〜200W)でも約4〜8時間。冷房のような「冷やす家電」は苦手でも、「映す家電」はDELTA 2の得意分野です。
車中泊で使うなら、音は小型スピーカーかイヤホンで(静かなスポットでは車外に漏れます)、連泊なら日中の走行充電で戻し、夏は本体もDELTA 2も直射日光を避ける。この3つを守れば、星空の下のシアターは電源の心配なしに楽しめます。
小型ポータブル電源の充電|電源を「分けて」備える
DELTA 2で小型のポータブル電源(我が家はPowerArQ mini)を充電しておくこともできます。大容量1台をリビングで、小型機を寝室や子ども部屋で、と同時に使え、避難のときは小型機を片手で持ち出せます。消防の現場でも装備は1つに集中させず分散させるのが鉄則で、電源を分けることはリスクを分けることです。ポータブル電源同士の充電は多少ロスがありますが、それ以上に分散の安心が大きいと感じています。
使い方の疑問(パススルー・寿命・音・重さ・延長ケーブル)
パススルー(充電しながら使う)は大丈夫?
DELTA 2は充電しながら給電する「パススルー」が使えます。家電への電力は基本的に壁コンセント側から供給されるので、スマホの「充電しながら使う」よりバッテリーへの負担は小さい設計です。ただし長期間つなぎっぱなしで常用すると、多少は劣化を早める可能性があります。
2年使ってたどり着いた使い分けは3つ。①普段は充電と使用を分ける ②つなぎっぱなしにするならアプリで充電上限を80%に ③停電などの非常時は気にせず使う。命と暮らしを守るのが最優先で、非常時に劣化を気にする必要はありません。
寿命は何年?|公称約3,000回、2年使って目立つ劣化なし
DELTA 2はリン酸鉄リチウム電池で、メーカー公称は約3,000回の充放電。毎日1回フル充電しても約8〜10年です。一般的なポータブル電源に多い三元系(500〜800回)とは桁が違います。
正直な体感を書くと、車中泊・停電対策・家電のテストとそれなりの回数を充放電してきましたが、目に見える劣化は感じていません。専用の測定器で容量を測ったわけではないので「何%劣化」と数字では言えませんが、「最近もちが悪くなった」と感じる場面はありませんでした。寿命を延ばすコツは、20〜80%で使う・パススルーの常用を避ける・高温と直射日光を避ける、の3つです。
うるさい?|軽い負荷ならほぼ無音
音はファンが回るかどうかで決まります。待機・スマホ充電・扇風機くらいの軽い負荷ならファンはほぼ止まっていて、就寝中も気になりません。コンセント充電中の音はメーカー公称で約30dB(図書館レベル)。ドライヤーやケトルなど高出力の家電を使うとファンがしっかり回ります。
だから車中泊では「寝る前に高負荷の家電を済ませ、充電は日中か就寝前に」。これだけで静かな夜になります。静かなスポットでは窓を開けていると音が漏れるので、高出力家電は早めの時間に使うのがマナーです。
重い?|約12kg=据え置きと車載で使う道具
DELTA 2は約12kg(2Lペットボトル6本分)、サイズは40×21×28cmで前後にハンドルがあります。部屋から部屋へ、玄関から車へ、この程度の短距離なら両手で持てば問題ありません。
ただし正直に言うと、12kgを持って避難所まで歩く・階段を上り下りするのは現実的ではありません。避難で両手がふさがると、手すりをつかめない・子どもの手を引けない・転んだときに受け身が取れない、と危険が増えます。DELTA 2は「持って逃げる道具」ではなく「拠点で電気を供給する道具」。自宅に据え置き+車に積む運用なら、重さはほとんど気になりません。
延長ケーブル|置き場所が自由になる。ただし定格1,500Wとたこ足は厳守
12kgのDELTA 2を頻繁に動かさなくても、延長ケーブルがあれば寝室の電気毛布・リビングの扇風機・キッチンのIHまで電気が届きます。私はハイエースの荷台に電源タップを忍ばせて配線し、車内のあちこちで使えるようにしています。
安全のための鉄則は3つ。①1,500W対応のケーブルを選び、超える使い方をしない ②延長ケーブルに延長ケーブルをつなぐ「たこ足」をしない ③コードを束ねたまま大電力を流さない。延長コードの過負荷や束ねたままの使用は、住宅火災の典型的な原因の1つです。ここだけは妥協しないでください。
扇風機は40時間なのに冷蔵庫は8時間。同じ1,024Whでこんなに違うんだ……。
そこが本質です。だから停電では「何を動かすか」を先に決める。情報と照明と扇風機を優先して、冷蔵庫は開けずに守る。2日以上なら発電機で充電しながら使います。
2日以上の停電|DELTA 2「だけ」では足りない
ここまでの数字を見れば分かるとおり、冷蔵庫・扇風機・スマホ充電を全部まかなうと、無印DELTA 2は半日〜1日で空になります。長期停電の現実解は、カセットガス発電機を「屋外」で回し、延長ケーブルで室内のDELTA 2を充電しながら使う役割分担です。発電機が燃料補給役、DELTA 2が静かで安全な室内電源。この組み合わせなら、何日続く停電でも電気を切らさずに済みます。
⚡ 長期停電は「カセットガス発電機×DELTA 2」連携で凌ぐ
無印DELTA 2(1024Wh)で冷蔵庫は約6〜8時間=一晩が限界。2日3日と続く停電には足りません。現実解は、カセットガス発電機を「屋外」で回し、延長ケーブルで室内のDELTA 2を充電しながら使うこと。発電機が燃料補給役、DELTA 2が静かで安全な室内電源――この役割分担なら、何日続く停電でも冷蔵庫を守れます。
⚠️ 発電機は絶対に屋外で。排気の一酸化炭素(CO)は無色無臭で、室内やガレージで使うと命を落とします。カセットボンベ式ならコンビニでも燃料が買え、ガソリンのような危険な備蓄も要りません。
DELTA 2で動く家電についてよくある質問
Q. 表にない家電が何時間使えるか知りたいです。
A. 家電の消費電力(W)を調べて、820Wh÷消費電力(W)で計算してください。回数で知りたいものは、1回あたりの電力量(Wh)で820Whを割ります。冷蔵庫やエアコンのように動き始めに電力が跳ねる家電は、目安より短くなります。
Q. DELTA 2で一番長く動く家電は何ですか?
A. DC扇風機です。20〜30Wなので約27〜41時間、弱運転(5〜10W)ならさらに長くもちます。次いで電気毛布(1枚・弱で約33時間)、スマホ充電(約41〜55回)です。
Q. 冷蔵庫は何時間動きますか?
A. 家庭用冷蔵庫(100〜150W)で約6〜8時間、一晩が限界です。2日以上の停電はDELTA 2単体では足りないので、屋外のカセットガス発電機で充電しながら使う形になります。
Q. 充電しながら家電を使っても大丈夫ですか?
A. 使えます。家電への電力は壁コンセント側から供給されるので、バッテリーへの負担は小さい設計です。常用するならアプリで充電上限を80%にし、普段は充電と使用を分けるのが電池に優しい使い方です。非常時は気にせず使ってください。
Q. 寿命はどれくらいですか?
A. リン酸鉄リチウム電池でメーカー公称は約3,000回の充放電、毎日使っても約8〜10年です。私は2年使って目立つ劣化を感じていません。20〜80%で使う・パススルーの常用を避ける・高温を避ける、で長持ちします。
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まとめ:式は1つ、決めるのは「何を動かすか」
- 目安=1,024Wh×0.8÷消費電力(W)。実際に使える容量は約820Wh
- 得意=扇風機・電気毛布・スマホ充電。苦手=冷蔵庫(一晩)・ホットプレート(40分)・エアコン(1時間)
- 停電では「情報・照明・扇風機」を優先し、冷蔵庫は開けずに守る
- 2日以上は屋外の発電機でDELTA 2を充電しながら使う
DELTA 2は「1台で停電を丸ごと乗り切る魔法の箱」ではありません。でも、何がどれだけ動くかを知って使えば、家族の夜を守るには十分な相棒です。買う前に迷っている方は、2年使った正直なメリット・デメリットをEcoFlow DELTA 2の口コミ|2年使った元消防士の正直レビューにまとめています。
備えずに後悔するな。備えてから後悔しろ。それではっ!



